いまどきの町だぬき

たちは、交通事故にあったタヌキに出会ったのをきっかけに、

自分たちの町にタヌキが棲んでいることに気がつき、調査を始めました。

ヌキはイヌ科の中型哺乳類で、

昔話にも登場し、人々に親しまれてきた野生動物です。そのタヌキが、

意外に身近な所で生活していたのです。

発が進んで、森や山はどんどん町になっていきますが、

タヌキたちはそんな環境の変化にも滅びることなく、したたかに生活し続けています。

の生活圏の影響を受けながら生きている

『まちだぬき』の姿を通して見えてきたのは、私たち人間の生き方や

「まち」の在り方でした。

の本は、そんな試行錯誤の

4年半に渡るタヌキと私たちとの付き合いの記録をまとめたものです。

発行日:1995年5月1日 発行者:多摩丘陵野外博物館・たぬき実行委員会

「町だぬき」とは・・・

“タヌキの新種”でしょうか? いいえ、これまで人里近く

で生活してきたタヌキと本質的には変わりがありません。

ただ、彼らのすみかである丘陵地が住宅へとどんどん姿を

変えてしまい、本人(?)が好むと好まざるとに関わらず、

人間と密着して生きていかざるを得なくなった都市周辺の

タヌキたちの呼び名なのです。